私たちが考える被験者募集サービスの価値や考え方、また、その紹介プロセスについてご紹介します。

被験者募集の変遷

被験者募集会社(PRO)の変遷

被験者募集の黎明期である2000年代初期は、SMO毎に各地域の被験者募集会社(以下「PRO」)に被験者募集を委託していました。PROによって保持している被験者データベース(以下「DB」)や得意としている募集地域が異なるため、進捗が悪い地域のみ、地場のPROに頼って進捗を加速することができたという事務的・コスト的な利点がありました。

一方で、PROの認知度は世間的にまだそれほど高くなく、実施計画の進捗が悪くなってからレスキュー的に被験者募集を依頼されることが多かったため、計画期間の短縮に及ぼす影響はそれほど大きくありませんでした。

2000年代後半以降は、徐々にPROの認知度も上がり、事前にDBの症例見込みなどをある程度織り込んで募集計画を立てることができるようになりました。また、それと同時に製薬会社やCROから直接PROが被験者募集を受託する機会も増えることになりました。

私たちが考える被験者募集の代行サービス

サービスの価値

 

私たちが提供するサービスは、ただ単に企業からお金を預かり、代行して広告を運用することではありません。

私たちが提供するサービスの真の価値は、蓄積された被験者データベースや洗練されたコールセンター。また、15年以上にもわたる経験により、その効果が証明されてきた広告運用により、治験や臨床試験・臨床研究を実施する側と、被験者となって試験に参加していただく側とを最短で繋ぐこと にあります。

一見、広告代理店とPROには、それほど大きな違いがありませんが、結果には大きな違いが生じます。

なぜなら、依頼者と被験者双方の意図と欲求を汲みとった上で、的確なマッチングが必要な被験者募集には、大前提として被験者を「集める」というコミットメントが必要になるからです。私たちは、常にコミットメントを追い求める中で、必然的に自社で全ての広告運用をおこない、創業以来そのノウハウを社内に蓄積し続けています。

サービスの価値を追い求めることによる副産物

ソーシャルメディアなどの広告運用を自社でおこない、直接広告媒体と繋がることにより、スピーディかつローコストで被験者募集の支援が実現できます。また、広告媒体側と直接やり取りを重ねることにより細やかなハンドリングが可能となり、広告制作の場面においてもキャッチフレーズの選定や画像のA/Bテストなどの結果が生かされています。

常に最新の知識や技術を身につけ、広告を運用するには少なからず労力が伴いますが、上述したとおり、常に結果をコミットメントし続けることにより、私たちが提供するサービスの価値を一層高めています。

そのようにして私たちは、製薬会社やCRO・SMOなどの実施側の支援をおこなうとともに、Patient Centricity 「患者中心」の医薬品開発を実現する為、被験者に最も近い立場として、どのような情報が求められているかを的確にキャッチし、被験者募集サービスの価値を追求し続けています。

被験者募集に付随するサービスの詳細はこちらをご覧ください。

被験者募集広告とその費用

募集費用の形骸化

以前は、症例単価のみの完全成果報酬で受託することが多かったPROの被験者募集費用ですが、現在ではそれに加えて症例単価以外に準備費や管理費、コールセンター費用など、多くの費用項目が積み上げられます。

過去と現在の募集費用の違い。


被験者募集費用が増加した要因として考えられるのは、以下の4点です。

  1. PROへの依頼者がSMOからCROや製薬会社へ変化
  2. リスクを避けたいPROの広告代理店化
  3. 被験者募集の難易度が上昇
  4. PROの肥大化

私たちは、このような中でも成果による報酬に拘り、不利な立場に身を置くことで、PROの存在意義である「集める」という目的を最重要課題として捉えています。

広告獲得単価からの組入費用概算イメージ

広告イメージ

昨今の被験者募集は、既存DBがあるからといって、広告をかけずに被験者を集めるのは至難の技です。

弊社では以下のようなイメージで広告獲得単価から組入費用を算出しております。もちろん歩留やパーセンテージはプロトコルによって様々ですが、数字を変えるだけで大体の費用感を掴んでいただけます。

これは、健常人を対象とした試験の場合でも、疾患を対象とした試験の場合でも基本的に変わることはありません。そのため、弊社では募集開始前に試験の見込み歩留まりの聴取やFIXを大切にしています。

良くも悪くも、最終的にどこの数値が見込みと乖離があったかを明確にすることによって、PROとしての責任の所在も明らかになります。試験の実施が終わり、漠然と「PROの見込みが甘かった」では、次に生かすことができないと考えているからです。

また、リスクの取り方云々を抜きにすれば、基本的にこれを逆算することにより、どのポイントでも費用設定が可能です。
※広告獲得単価は有病率や実施地域・過去の実績などにより算出します。

募集費用の計算式。


上図のように、広告獲得単価が予測できれば、その後の電話予約・初回来院・同意取得・組入(Randomize)までの割合はおおよそ算出可能です。ここで一番変化率が大きいのが電話予約の数値(60%)です。これはクライテリアにより左右されるため、その疾患で応募(獲得)があったとしても、この数値が2%以下まで低下する場合もあります。

もちろん、全ての数値を最初から明確に計ることは不可能ですが、弊社では納得していただける費用設定を大切にしています。

被験者募集広告の制作・運用に関しては下記をご覧ください。

治験・臨床試験の被験者謝礼と募集費用について

治験の場合、被験者謝礼(負担軽減費)の相場は下記のようにある程度決まっていますが、健康食品や化粧品の臨床試験の被験者謝礼についてお問い合わせいただくことが多くなっていますので、ここでその目安をご紹介いたします。

被験者謝礼の相場

主に、通院でおこなわれる疾病の治験の場合、通院毎に7,000円 or 10,000円。入院の治験の場合、1泊あたり15,000円〜30,000円が負担軽減費の相場となっています。

健康食品や化粧品などの臨床試験の場合、被験者謝礼は事前検査の参加で3,000円。本試験参加費用は通院毎に7,000円が一般的な費用相場です。

被験者募集費用の相場

疾病の治験(通院)の場合は、事前検診の参加で5,000円〜10,000円/名。組入(投薬)費用として50,000円〜200,000円/名。ジェネリック医薬品などの健常人の入院の治験は、事前検診の参加で5,000円/名、本試験参加で15,000円/名が一般的となっています。募集スキームや難易度によっては、同意取得時に別途費用が発生するケースもあります。また、被験者負担の費用が発生する場合についても上記金額には含まれません。

健康食品の臨床試験の場合、事前検診参加で5,000円〜10,000円/名。本試験参加で10,000円〜20,000円/名が募集費用の目安です。

化粧品の臨床試験の場合、事前検診参加で5,000円〜15,000円/名です。健康食品の場合とは異なり、本試験参加では費用をいただかないケースが多くなっています。

化粧品の臨床試験同様に、歩留(脱落率)の目処が立たない場合など、本試験組入時に費用をいただかず、事前検診参加のみで費用をいただく場合や、その逆もありますので、あくまでも募集費用の目安としてお考えください。

また、大学の研究などで被験者募集を実施するケースなども、健康食品や化粧品の募集費用を目安にしていただければと思います。

 

被験者募集からご紹介までのプロセス

被験者募集までのプロセス

体制

通常の電話やメールでのやり取り以外にも、Chatworkやboxを利用した文章や画像のタイムリーなやり取りにも対応しています。また、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、対面での御打ち合わせを極力少なくし、ZoomやGoogle Meet、Teamsなどを活用したオンラインミーティングにも積極的に対応しております。

体制図

 

受託

弊社指定の依頼書雛形、もしくはそれに準じる様式で試験概要を御提示いただきます。IRB資料の提出にも対応いたします。必要に応じて広告制作・管理、イベントの実施、募集会社との連携など、被験者募集の達成に向けて戦略を練ります。

電話問診シートの作成プロジェクトチーム

試験概要(プロトコル)に基づき、治験の募集サイト「ぺいるーと」公開用の試験情報と電話問診シートを作成。電話問診シート作成後、公募開始前に内容を確認いただくことも可能です。

 

公募開始

「ぺいるーと」会員向けのメルマガ配信。会員登録広告などを経由した新規会員は、「ぺいるーと」へ会員登録後に試験応募。既存のDB会員は試験応募のみをおこなう。

 

 

電話予約

電話予約

電話問診シートで健康状態や選定条件などの聞き取りを行います。聞き取る内容はクライテリアに基づき臨機応変に変更可能です。

 

 

来院もしくはCRC対応

施設名などの施設情報は、ここではじめて応募者へお伝えします。施設枠を頂戴している場合は直接来院予約し、それ以外の場合は、施設の担当CRCなどへ引き継ぎをおこないます。

 

弊社へのお問い合わせは下記よりお気軽にご連絡ください。

TOP